企業ブースへ行く方への5つのお願い(DATE:2008.07.20)


・徹夜はしないでください。
どんなイベントであれ徹夜を承認しているイベントはありません。
たとえテレビで徹夜が流れるようなイベントでも、主催している方はあわよくばあのような行列の整理をしたくないはずです。
そんな面倒をするぐらいの労力をするぐらいなら別のところへ注力したい、それが本音でしょう。
特にコミックマーケットは趣味の人たちが手弁当だけで行っているようなイベントです。
だから、その人たちに迷惑をかけないためにも徹夜はしないでください。


・コミックマーケットは『同人誌即売会』であることを知ってください
あなたが今まで行ってきたアニメイベントやゲームイベントとはコミックマーケットは違います。
趣味の人が開催する、趣味のの人のためのイベントです。
あくまでもあなたが欲しいアニメグッズやゲームグッズは「おまけ」であってこのイベントはほとんどの人が趣味であるだけで作っている「同人誌」を売買する場であることを知ってください。


・できれば『同人誌』を見てください。
あなたは今『同人誌即売会』にいます。
あなたが企業ブースだけで帰ってしまっているであるならば、あなたはコミックマーケットの楽しみの1%も味わっていないことを知ってください。
コミックマーケットの本当の楽しみは趣味で作っている本、「同人誌」であることを知ってください。
ただし!!同人誌を前にしたとき、あなたの前にいる人は商売の素人であることを認識してください。ここでは通常の商慣行は当てはまると限らないことを知ってください。


・たとえ欲しいものが買えなかったとしても怒らないでください。
あなたの欲しかったアニメやゲームのグッズが売り切れたとしてもその会社に怒らないでください。
あなたの欲しいグッズを売っている会社の行列が長くて、手際が悪くても怒らないでください。
その会社のほとんどはゲームやアニメを作る会社です。グッズを売ることに慣れていません。
あなたは、その会社に、その程度で怒るような、そんなチンケな愛情しか持っているわけではないはずです。


・このコミックマーケットの一日を楽しく過ごしてください。
ではどうぞ、このコミックマーケットの一日を存分に楽しんでください。



サークル参加者への5つのお願い(DATE:2008.07.20)


・できるだけ創作物を出してください
あなたが忙しいこと、大変なことはよく存じております。
しかし、あなたのスペースにきた人はもしかしたらあなたと同じように忙しい中で半年間あなたの創作物を待ち続けた人かもしれません。
もしかしたらひょうんなことであなたのスペースを知って喜び勇んできた方かもしれません。
彼らが肩を落としてあなたのサークルを去ってゆく姿を想像してください。
新しいものでなくてもいいのです。今まである在庫でもいいのです。できるだけ創作物を出していただけるとありがたいのです。


・創作物が何円なのかわかるようにしてください。
もしあなたがレストランに行ったとき、すべての食べ物に「時価」と書いてあったらあなたはどうしますか?
勇気のあるあなたならば値段を聞くことができるかもしれませんが、多くの臆病な人たちはそれを聞くことすらできないことでしょう。
値段の書いていない同人誌、それはあなたの本を欲しいと思っている人へ無言で威嚇しているのかもしれません。


・あなたのサークルがどこの位置なのかわかるようにしてください
混雑するコミックマーケットの中で始めて行くサークルにたどり着くことは困難なことです。
あなたの創作物を欲しいと思っている方は、Pの列とQの列を間違えてしまうかもしれません。
間違って隣のサークルで創作物を探してうろうろしているかもしれません。
できれば、あなたのサークルの位置がどこなのかわかるようにしていただくと、うれしいです。


・もしよければ、創作物を作った人がわかるようにしてください。
あなたの創作物を購入して、その創作物に感動して、お礼が言いたい・・・そんな人もいるかもしれません。
しかし、あなたの創作物が好きな人があなたの顔を知っているとは限りません。
あなたのファンは、あなたにお礼を言おうとして、別の人に言ってしまい、萎縮してしまうかもしれません。
無理にとは言いません、もしよろしければあなたが何者なのかわかる工夫をしてください。
そうすればあなたにとって喜ばしいことがもしかしたら起きるかもしれないのです。


・このコミックマーケットの一日を楽しく過ごしてください。
ではどうぞ、このコミックマーケットの一日を存分に楽しんでください。



一般参加者への5つのお願い(DATE:2008.07.20)


・徹夜はしないでください。
徹夜をすることはいかなる場合でも恥ずかしいことと思ってください。
10時間以上にも及ぶそのあなたの意味のない努力はただ数分の入場を早めるだけであることを知ってください。
そしてそれに費やしてできた疲労は会場内でのあなたの判断力を遅らせ、さらにあなたの動きを止めることを知ってください。
あなたが前夜祭と称しているその行為は夏はただ暑いだけで冬はただ寒いだけの何の意味もないイベントであることを知ってください。
そしてあなたは単に楽しかったはずだった時間をつまらないことに消費していると言うことを知ってください。
いかなる徹夜も、楽しくはなく、迷惑で、無益であることを知ってください。


・作った方に敬意を払ってください。
あなたの手にしているものは、それこそ忙しいときの合間を縫って、眠い目をこすりながら作ったものであることを認識してください。
あなたは罵倒する時間はわずか数秒ですが、それを作るのには多くの時間、費用、人が必要であることを知ってください。
あなたが罵倒するものを心の底から愛している人がいることを知ってください。
そしていかなる社会でも軽率に罵倒をすることは愚かであることを知ってください。


・相手はプロではないことを認識してください。
あなたの手にしている創作物はプロが作っているものではありません。
それと同様にあなたが今その創作物を買おうとして対応している人たちもプロの販売人ではないのです。
多少の不手際があったとしても笑い流すぐらいのゆとりを持ってください。
コミックマーケットはプロのイベントでないこと、それが楽しさであることを知ってください。


・落ち着いて、周囲のことも考えて行動してください。
確かに、欲しいものが買えなかったあなたの気持ちはよくわかります。しかしながらそれに憤慨しないでください。
確かにあなたに行き渡せるほど創作物を作ればいいのかもしれないのですが、それは売る側にとって多大なリスクを負うことも知ってください。
売り切れてないか、そわそわする気持ちはよくわかります。でも走らないでください。
あなたが走ることによって迷惑をかける人もいることを知ってください。
創作物がパンパンに入っているかばんや袋は、他の人にとって凶器になることを知ってください。
あなたが引いているキャリアは、もしかしたら隣の人の足の上を通る可能性があることを知ってください。
コミックマーケットはあなただけのイベントではないことを知ってください。


・このコミックマーケットの一日を楽しく過ごしてください。
ではどうぞ、このコミックマーケットの一日を存分に楽しんでください。




欲しい同人誌が買えなかった、そんな楽しい一日。(DATE:2008.05.25)


ま、いいんじゃないの?誰だって最初の頃はわかんないものだよ。本当の楽しさって言うものは。


私自身、昔は「何でサークルはもっと本を出してくれないんだろう。」とか「これでは徹夜でもしない限り新刊同人誌なんか手に入らないよ」とか思ったこともありましたね。
まあ、でもね…同人誌って、そうそう思うとおりに買えるモノではないんですよ。たとえばコミケで徹夜をしたとしても、徹夜をするより早く入った人間の方が手に入る。サークル入場証を使った人間ね。でもサークル入場証を使えば同人誌を買えるかと言ったらこれもまた否、サークル入場証を使ってさらにサークルに早く並ぶテクニックがないと買えないかもしれないし、さらに言うとそれでも買えないサークルもあるかもしれない。たとえAと言うサークルがこれらのズルをして買えたとしても、ほかの欲しいBやCのサークルが買えるとは限らない。
その昔、まだインターネットなんてなかった頃の有名サークルにこういうのがあったという。机の上には紙が一枚、「新刊なんかねーよ」と。そしてそのサークルの前でこういうのだ。「『新刊なんかねーよ』ください」…そのほかにも一円単位まで値段が設定されていて、きちんとおつりも出さないでお金を払わないと買えないサークルとか。まあ趣味だから、楽しい遊びだから、こういうのが許せるんだよね。そういうので買えなくて怒っているようではコミックマーケットでは「まだまだの人」な訳だ。


じゃあなんで私は同人誌を買うのか、と考えると「同じアニメやゲームを好きな同好の士」だからであったり、「この人の絵の描き方がすき」であったりするわけだ。まあ、簡単に言えばサークルの作家の人のなにがしかが気に入ったから購入するわけだ。そう考えていると、ふと自分の考えに変化が出てきたんだね。「同人誌が売り切れたと言うことはどういうことなんだ。」とね。


「同人誌が売り切れたと言うこと。」というのはつまり「サークルの作家からして、想定外に同人誌が売れた」と言うことなんだ…まあ、当たり前と言えば当たり前なんだけどね。まあ、これが商売、と言うかビジネス論からすればチャンスロスにつながるとか言って売る側からすれば失策なんだろうけど、モノは同人誌、な訳だから完売と言うことはサークルからすればバンバンザイと言うことだ。だから、「売り切れて申し訳ありません。」と言うサークルさんに対しては「いやいや、完売したのだからいいことじゃないですか、うれしいことですよ。」と思うことにしているし、言うことにしている。


よくよく考えてみれば自分の好きなサークルの作家の本が売り切れたのである。自分が認めた作家や作品が思う以上に売れたこと、これはうれしいに越したことはないんじゃないかな?「おお、ついにかの人の作品の魅力にみんなわかってくれたんだな、本が買えなかったことは悔しいけど、こいつはうれしいねぇ」なんてね。もしかしたら自分が買う予定だった本は、初めてその作品に気づいた人の手に渡り、その人の宝物になっているかもしれない。サークルの作家としては本望だろうと思うし、作家を認めている自分もうれしくなってくるものじゃないかな。


そう思ってくるとだんだん同人誌即売会が楽しくなってくる。島のなかで目指すサークルに行列ができていると「畜生!!こんなに売れやがって!!」とか思いながらニコニコして並ぶ。最後尾札を手渡すとき、なんか同好の士が集まっているような喜びを感じながら後ろに渡してゆく。長い行列は「売り切れるかな?売り切れないかな?」とどきどき、わくわくしながら並ぶ。しまいにはいつも行列ができているサークルに行列がないと「なぜみんなここのサークルの良さがわからないんだ!!」とか思ってしまう。こういう楽しさも同人誌即売会の楽しさの一つなんだねぇ。


だから今は同人誌が買えないと言うことも、楽しみの一つとなってしまった。例え、徹夜とか、サークル入場で早く会場に入って同人誌を購入するような、ズルをして同人誌を買ったとしてもそれで楽しいかと言えば、私は楽しくないし、楽しいという人がいても、彼はその程度の人なんだろう。同人誌即売会の本当の楽しさがわからない人なのだ。哀れみの感情を持ったとしても、怒りという感情は持たない。せっかくの楽しい趣味の祭典にいながら怒るのは実に損だからだ。せっかく「コミックマーケット」という楽しい場は設けてもらっているんだ、楽しめるだけ楽しむのがいい。




もしかしたらまだ私が体験していない楽しさがコミックマーケットにはあるかもしれない。そう思うとわくわくしてくるよ。








人は、一万人の善行よりも一人の悪行を見ている。(DATE:2008.05.01)

東京のある場所にホテルがある。
古風な建物のこのホテルは今時珍しく、ロビーが禁煙ではない。それどころか、トイレにも灰皿がある。
普段タバコを吸わない私だが、この場所は不思議と許せる。
だからといってこの場所煙臭いかと言えばそうではない。どちらかと言えば、清々しいほどである。
たぶんそのホテルの雰囲気がそうさせているのかもしれない。タバコを吸うという行為に品位を持っている人が多いのだろう。
タバコは大人が嗜むもの、大人だから襟を正して嗜むのだ。そんな品位がこの空間に漂う。

昨今、喫煙はまるで「犯罪」「悪」であると言わんばかりの扱いをされている。
周りに毒をばらまき、そしてゴミを散らかす行為、それが喫煙であるというイメージになってしまった。
多くの喫煙愛好家は人や場所に気を遣い、迷惑にならずにタバコを嗜んでいただろう。
しかし一握りのマナーを守らない喫煙者が、喫煙=悪という公式を皆に植え付けてしまったのだ。




秋葉原という街。
少なくなった歩行者天国、その中で来る者拒まずと言う風土、そしてテレビドラマの流行。
ある者が奇妙な格好をして現れ、ある者が大音響で歌を歌い、気がつくと脚立とカメラとカメラバックをを振り回す者まで現れた。
最初、周りの者は「まあ、たまの日曜日だし、こんなご時世に気分を発散してるのだから、本当はやっちゃあ行けないんだけど目をつぶってあげよう」そう思っていたのかもしれない。
その好意に甘えた彼らは「これぐらい大丈夫」、「これでも問題ない」、「この街だからこんなことしても問題ない」と軽く思っていたのだろうか。
アンプによる大音響の叫び声、周りの人間など見向きもせずカメラという凶器を振り回す人、目を覆いたくなるばかりの格好をする人々。
「うるさい」「あぶない」「みてられない」少しずつ不満が周りにたまってゆく。しかし、彼らは甘えていた。「この街だから…」と。
そんな中で、ある一部の人間のみっともない行動がついに周りの人間を怒らせた。

「僕らが秋葉原の文化だ」「この街なんだからいいじゃないか」甘やかされた彼らは焦って主張する。
しかし、時すでに遅し。周りの人間たちは言う。「君たちは、迷惑なんだよ。いらないんだよ。」




その昔、コミックマーケットは1人の人間の悪行によって開催を危ぶまれたことがあった。すべての参加者は彼を我々と一緒にしないでくれと叫んだ。しかし人々は彼とすべての参加者を同じように見た。
世の中はそんなものである。たとえ一万人がマナーを守ったとしてもたった一人がそれを壊してしまうのである。
だから、我々はコミックマーケットでいい続ける。



「みんなが見ているんだ。ルールを守ろう。」